犬の強迫性異常症を知る
意味のない行動を繰り返す
強迫性異常症の症状
狂信的な概念にとらわれて自分の意志や行動をコントロールできなくなる心の病気を強迫性異常症と言います。
乗り物恐怖症や高所恐怖症なども強迫性異常症に当たります。
症状としては特に意味のない行動を繰り返し、それを中断させることが困難になります。
目に見えないハエを追いかけているかのように空を咬む行動を繰り返したり、自分の尻尾を追いかけてコマのようにぐるぐる回ったり、さらには自分の尾に咬みついて傷つける行動(自虐的行動)も見られます。
強迫性異常症の原因
詳しいことは分かっていません。
過去数百年の間に犬はいろいろな用途に合わせて交配させられ、さまざまな犬種が生み出されてきました。
獲物をとらえる猟犬やヒツジの番をする牧羊犬などそれぞれの用途に合わせて交配が行われました。
しかし現代社会では、大多数の犬は本来の用途とはかかわりなく飼われており、散歩など飼い主が遊んでくれるのを待っていることが多くなりますこれが犬に何らかのストレスを与え、犬が本来持っている本能的な行動を繰り返すのではないかと言われています。
強迫性異常症の予防・診断・治療
診断
特定の行動を意味もなく繰り返す行為が見られる時は強迫性異常症である可能性があります。
しかし、脳や神経の病気でも同じような症状を現すことがあるので、強迫性異常症と診断する前に犬の体の診断を行う事が必要です。
治療
抗うつ剤のエンドルフィン遮断薬やクロミプラミンなどを与える方法が試みられています。完全に治癒することは困難ですが、症状はある程度軽くなります。
またストレスを溜めさせないためにも、運動をしっかりさせて犬の本来の能力を発散させてあげましょう。